理学療法士に聞く「憩」のリハビリサービス

理学療法士に聞く「憩」のリハビリサービス

新保
「憩」のリハビリについて質問しますね。
島田・平塚
新保先輩、よろしくお願いします!

Jin1号と5号でご紹介した、社会医療法人至仁会が運営する「有料老人ホーム 憩(いこい)」。その「憩」では、斜向かいにある「介護老人保健施設 遊(ゆう)」の理学療法士が、入居者の健康維持・促進のために訪問リハビリサービスを行っています。今回は、そのリハビリを担当している理学療法士の島田さんと平塚さんに「憩」のリハビリについて伺いました。

一人ひとりを尊重する個別リハビリ

新保:今回私は進行役なので、いろいろ教えてください。まず「憩」でリハビリを担当されてどのくらいになりますか?

島田:私は圏央所沢病院や、よしかわ通所リハビリテーション・道(みち)でのリハビリ専門職を経て「憩」に来て、1年4か月ほどになります。

平塚:私も同院でのリハビリ専門職を経験してから「憩」に来ました。こちらでリハビリを担当するようになってから、3か月ほどになります。

新保:現在「憩」には、同院の透析センターに週3回通っている入居者さまが10人前後いらっしゃるそうですが、その方々にはどのくらいのペースでリハビリを行っているのですか?

島田:透析のほかに、介護老人保健施設・遊(ゆう)のデイサービスを利用してリハビリを受けている方もいるので、それぞれの方に無理のないペースで「憩」でのリハビリを受けていただいています。基本的には週1〜2回の個別リハビリです。

平塚:午前中に透析を受けた方の中には疲労感が出てしまう人もいるので、お一人おひとりの状態を考慮しています。「憩」は入居施設なので、皆さまの生活ペースや意思も大切にしているのが特徴ですね。

透析患者だから気を付けるべきことも

新保:なるほど。透析を受けている方に対して、気を付けていることはありますか?

島田:透析中など横になられている時間が多いので、可能な方には立ったり歩いたりするリハビリを多めにします。透析を長年受けている方は、手や腕など上半身の関節可動域も狭くなりがちなので気を付けています。透析を受けている方に限らず、ご高齢になると、腰痛など人それぞれ痛みを感じるところが出てきますので、リハビリで改善を図っていますね。

新保:さらに、糖尿病網膜症神経症性障害などの合併症で、生活に必要な動作が困難になったりしますよね。

平塚:はい。糖尿病網膜症で視力が低下し、ベッドから起き上がるときに手すりがよく見えずに転倒して骨折した方がいるのですが、傷口からの感染症のリスクが高くて、手術ができないということも。また、血液をサラサラにする薬を飲んでいる方は、転んで血が出ると止まりにくいので、日常生活動作のためのリハビリが重要です。

島田:ほかにも、透析を受けている方は心疾患も抱えている方が多いので、心臓に負担をかけ過ぎないように気を付けています。また、心疾患プラス認知症もあると、杖などを使って歩き過ぎてしまう方がいらっしゃるので、私たちはそのあたりも注意深く見守っています。

リハビリに前向きになれることが大切

新保:「憩」ならではのリハビリはありますか?

平塚:希望する方に対して園芸リハビリなどを実施しています。施設内のプランターで主に野菜を育てる活動なのですが、もともと農業に携わっていた方は、指導者的な役割も担ってくれて、生き生きとしています。

島田:その方と一緒に天気の良い日に外へ出たとき、近隣で畑仕事をしている方に話しかけたりして、とても楽しそうでした。「今年はお花見にも行きたい」と言っていたので、前向きにリハビリに取り組まれています。

新保:目的があるのはいいことですよね。自主トレーニングをする方も多いのですか?

平塚:共有スペースに安全なエルゴメーター(固定式で自転車のペダルを回転させるトレーニング機器)を設置しているので、自主トレに使用している方もいます。そこにリハビリ専門家がいなくても、各階のスタッフが見守っているので安心です。

島田:不定期ですが、共有スペースのテレビで体操用のDVDを流しています。懐かしい歌などを口ずさみながら軽く体を動かす体操で、最初は恥ずかしがって見ているだけの方も徐々に参加するようになり、「今日はテレビ体操ないの?」と質問されるほど定着しつつあります。

新保:そうなんですね。今後も楽しいリハビリサービスを期待しています!

RECRUIT

  • やりたいことがそこにある。
    なりたい自分がそこにいる。

  • 5年後の自分を、10年後の自分を想像できるか?
    今やるべきことを、しっかりと、一歩づつ。

  • 稼ぐためにではなく、
    学ぶために働く。

  • 欠点に目を背けるか、
    弱点を「強み」に変えるのか。

  • 失敗しない道を選ぶのか、
    失敗から何かを学べるか。