中本院長インタビュー ~「ここで診察してほしい」と思われる病院に。~
2020年4月に圏央所沢病院の院長に就任された中本一海(なかもと・かずみ)先生。今回は中本先生のプライベートにも触れながらご紹介します。先生の趣味は何でしょうか?このインタビューを読むと中本先生の人柄も垣間見えます!
「この人に診てもらいたい」と思われる医者になることが目標
―どのような経緯で院長に就任されたのでしょうか?
私は熊本大学医学部卒業後、まず西埼玉中央病院に在籍して医療に従事してきました。その頃(40年以上前)から所沢・入間・狭山エリアと縁があり、吉川哲夫理事長とは旧知の仲です。今回はその吉川先生からお声がけいただき、自分にも「いつか一緒に仕事してみたい」という思いがあったので、院長に就任しました。
―5か月ほど経ちましたが、いかがでしょうか?
圏央所沢病院は、開院当初よりエリアの救急病院として地域医療に貢献しています。また24時間絶え間なく脳神経外科医療を提供する「脳卒中センター」や、腎不全の患者さんに不可欠な「透析センター」などが充実していることでも知られている病院です。医療設備面でも整っている病院なので、仕事をする上で大変ありがたい環境です。
私の担当は循環器内科であり、これまでのカテーテル治療などの経験を生かすことが当院で期待されているものと感じています。
「カテーテル」は直系数ミリの柔らかい管のことで、それを利用して行う治療が「カテーテル治療」。
心臓の血管が狭くなったり詰まったりすることで起こる、狭心症や心筋梗塞などの治療によく用いられます。
―先生個人のことについて、少し教えてください。
1950(昭和25)年10月6日、熊本県生まれ(干支:寅年/星座:てんびん座)です。私、実は体育会系なんですよ。高校生のときに陸上競技でインターハイに出場しました。短距離や跳躍系の競技が得意でしたが、ほかのスポーツも全般的に楽しいと思っています。やはり走ることが好きなので、今でも少なくとも週に一度はジョギングをしますね。ちなみにゴルフはチャレンジしたことがありません。
―ほかに趣味などはありますか?
ほぼ毎日、本を読んでいます。リラックスしたいときは仕事と関係ないものがほとんど。ぱっと思い出せるところでは、ジャレット・ダイアモンド(米国の生理学者)のノンフィクション『銃・病原菌・鉄 1万3000年にわたる人類史の謎』など面白かったですね。医者としては意外かもしれませんが、哲学書も好きでよく読みます。
あとはクラシック音楽が好きです。いろいろ聞きますが、指揮者としての名声が高かったマーラーの音楽はいいですよね。以前は月に一度くらいコンサートへ出かけていたのですが、最近はこのような状況なので、残念ながら家で聞くのみ。楽器は特に演奏しないので、愛聴家ということになります。
―好きな食べ物・飲み物などは?
本当に好き嫌いがないのです。肉も魚も野菜も、何でも美味しくいただきます。お酒もそうで、ビールや日本酒、焼酎、ワイン、ウイスキー何でも楽しみます。
最近は外食の機会が減りましたが、あえて選ぶなら…和食がいいですかね。そういえば、病院で仕事しているときはほとんど昼食を取らないです。時間がもったいないと思ってしまうのです…患者さんや、一緒に仕事をしている看護師や技師などを「できるだけ待たせたくない」という気持ちもありますね。
―医師としての理想や今後の目標についてお聞かせください。
「四苦八苦」という言葉がありますが、病院はその四苦(生苦・老苦・病苦・死苦)と日々向き合う場所。病院など必要ない状態が本当の理想なのですが、そうもゆかないのが現実ですよ。できる限り、みなさんの生活習慣病をコントロールしたい、予防医学にもっと力をいれたい、と考えています。
私は医療に従事してから今まで、「この人に診てもらいたい」と思われる医者になることが目標です。「この病院で診察してほしい」と思われるような場所にしたいとも言えます。
また患者さんは、体のどこかに痛みや違和感があって病院に来られるのです。医者に求められるのは、その不調の原因を突き止め、その人に対してベストな治療を行うこと。もちろん、親身に話を聞いたり、丁寧な診察を行うことも大切ですが、病気を治すことが医者の使命です。
―最後に読者のみなさまへ、ひとことお願いします。
圏央所沢病院を含む医療法人・至仁会(しじんかい)は、介護老人保健施設や通所リハビリテーション、訪問看護ステーション、居宅介護支援センターなどさまざまな病院や施設が連携しているのが強みです。今後もその連携がうまくいくように尽力したいと思います。
―興味深いお話、ありがとうございました!
2020年8月、圏央所沢病院にて