ベトナムからの介護士たち
日本の少子化と高齢化が確実であることから介護職員の人材不足は日本の社会問題となることが予想されます。
介護の仕事にやりがいと、熱意を持った介護士の育成と確保は、介護の施設を運営するすべての法人のミッションです。
外国人介護士に活躍してもらうことも解決の1つであり、2019年4月に新たな作られた「特定技能ビザ」の中にも「介護」が含まれることになりました。
ただし、海外からの介護士の採用についてはまだまだいくつもハードルもあり、海外からの介護士の採用について積極的に取り組んでいる法人は少ないのではないでしょうか。
至仁会ではいち早く独自にベトナムに現地法人を立ち上げ、将来介護士として日本で働きたい学生のための日本語学校を運営しています。
プロジェクトの概要
至仁会では2018年の国会で、新たなビザ(特定技能ビザ)について議論が開始されるとベトナムに直接渡り、技能実習制度とは別の新たな選択肢を探すべく活動を開始しました。
ベトナムでは介護職を目指した若者に対して就職先が不足している状況です。 医療・介護の仕事を目指して大学に通い、卒業した学生達が病院等で就職することが出来なく、仕方なしにアルバイトや、工場等で働かなくてはいけないような状況です。
そこで、至仁会では介護職として働きたいという意欲を持った優秀な学生に対して全額奨学金により日本に留学し、日本語と介護を勉強するというプロジェクトを作りました。
日本で「介護福祉士」とし活躍し、その後、日本と同じように高齢化が見込まれるベトナムにおいて「介護職員として活躍出来るような人材の育成」を目的とします。
その窓口として、至仁会ではベトナム国、ビンディン省に日本語学校・留学コンサルタント会社、V&J Human Resource Schoolを2018年10月に設立しました。
留学プログラム ・日本で介護士として働きた、優秀な学生を対象とする。 ・ベトナムで日本語と介護の勉強を行う。 ・返済型の奨学金100%により日本に留学する。 ・学生時代より介護施設でアルバイトを行い、介護の実務経験を積む。 ・就労ビザを取得し正社員として働きながら、介護福祉士の国家資格取得を目指す。 ・介護福祉士として介護の現場で活躍する。
第一期生について
第一期生として、ビンディン医療短期大学の全面協力のもと留学説明会と面接会を開催しました。
面接会の当日には約60名の学生が参加して、面接には20名の学生からの申し込みがありました。
その結果、合計6名の若者が第一期生として日本への留学が決まりました。
留学生の活躍
第一期生の6名は2019年5月に日本に留学しました。
現在、留学生達は午前中は至仁会の介護施設でアルバイトを行い、午後は日本語学校に通い日本語学校に通っています。
とても素直な若者たちであり、介護施設の日本人スタッフからの評判もとても高いです。
実は、ベトナムからの留学生が入職する前は日本人スタッフから「言葉もまだ上手でない留学生への指導をどのように行ったらいいのか心配。」との不安の声がありました。
しかし、留学生たちが実際に入職し、彼らに直接触れ合うことにより、事前にあった不安や、心配は自然と無くなり、温かく彼らを迎え入れてくれました。
留学生たちも「日本人の周りのスタッフや、施設利用者にいつもやさしくしてもらっている。」と言ってくれており、法人として双方に感謝しています。
今後のスケジュール
至仁会では2020年4月に定員80名の日本語学校を日本でも開校予定です。
新たに開校する日本語学校の名前は、所沢市若狭に開校するので「所沢日本語学校」と名付けました。
現在ベトナムで留学に向けて勉強を行っている第二期生が、所沢日本語学校の開校に合わせて4月に来日予定です。
また、10月には20名の留学生の受け入れを予定しています。
特徴「日本で介護士として活躍したい学生のための学校」
至仁会では、既存の介護スタッフとともに、海外からの介護士も積極的に受入れ、ともに発展していけるような環境づくりに取り組んでいます。