より迅速に、かつ正確に調べる

より迅速に、かつ正確に調べる

圏央所沢病院・検査科のご紹介です。患者さんの血液や尿など「検体」に含まれている成分の分析や、超音波(エコー)、内視鏡などを用いた検査を行う部門になります。今回は臨床検査技師長の北田さんにお話しいただきました。

多種多様な検査を担う

―まず、検査科の主な仕事について教えてください。

はい。医師が診断に必要な検査を指示し、臨床検査技師が検査を行います。たとえば糖尿病が疑われる患者さんであれば、採血してコレステロール値や血糖値などを測定します。また健康診断や人間ドックでの検査も行います。腎臓や尿路系を調べる尿検査、心臓の異常を見つける心電図検査や心臓超音波検査も私たちの仕事です。

当院には「脳卒中センター」があるので、脳波の検査も行います。簡単にご説明すると、脳の細胞から発生する微弱な電気的活動を波形として記録する検査です。首の左右を通る頸動脈超音波検査で血管壁にプラーク(余分なコレステロールなどのかたまり)が発見できれば、脳梗塞を未然に防ぐための治療につながります。

200人ほどの患者さんに当院の「透析センター」をご利用いただいているので、人工透析前または後に行う検査も担当しています。透析を続けるためには、血液循環が良好であることが大切なので、血管の狭窄や閉塞の有無を随時調べます。

胃や大腸の内視鏡検査も行っており、ガンの早期発見に努めています。検査の結果、内視鏡下でポリープの切除を受けた方も少なくないですよ。その手技の際、私たち臨床検査技師が医師の介助も行います。


―ここまでお話しいただいた内容だけでも、さまざまな検査があるのだと分かりました。

知識と経験が欠かせない

―次に、検査科の体制やキャリアアップについて教えてください。

当院の検査科には、臨床検査技師が14人所属しており、医師の依頼があればいつでも検査できる体制を整えています。救急患者・入院患者さんもいて、夜間や休日にも検査が必要なので、24時間稼働しているシフト制の職場です。

臨床検査技師が50人、100人いるような大学病院や総合病院では、一定期間同じ仕事を担当してローテーションするのが一般的ですが、そのような病院に比べると当院は規模が小さいので、1人の臨床検査技師が毎日さまざまな業務をこなします。

臨床検査技師の業務では、まず検査科の受付や採血など患者さんに接する仕事、電子カルテの使い方などを覚えます。血液を検体として扱いますが、検査項目にあわせて採取管を選択し、適正な保管をしなければなりません。 その後、検体の分析・心電図検査・超音波検査・内視鏡検査で使用する装置などを徐々に習得していきます。心電図に関しては緊急性の有無を判断するために、波形を読む必要もありますね。覚えることが多いのと同時に、経験値も求められます。

より良い治療につなげるために

―なるほど。検査科として、または臨床検査技師としての目標はありますか?

医療関係の仕事すべてに言えることになりますが、医療の技術や機器は進化しつづけているので、より良い治療や検査のために、それに付いて行くことは必須です。臨床検査技師に、ゴール的なものはなく日々勉強です。直近のことで言えば、新型コロナウイルスのPCR検査などが業務に加わっています。

現在の私の立場としては、長く働ける職場環境作りに尽力しています。臨床検査技師は女性の比率が高い職種で、当院は20代のスタッフが多いです。仕事を覚えている段階の新人スタッフも、子育てをしながら働いているスタッフも、全員でフォローできる体制が大切だと考えています。

検査科の仕事のやりがいは、適切な検査をした結果が良い治療につながり、患者さんに大きな負担をかけることなく体が回復されたときに感じられます。患者さんから感謝の言葉をいただくこともあり、それはとてもうれしいことです。

―最後に、読者の方へメッセージがあればお願いします。

はい。体調が悪い、どこかおかしいと感じたら、できるだけ早く病院に来てほしいと思っています。「重病だったらどうしよう」などの不安があり、腰が重くなるのも理解できるのですが『早く治療できれば軽くて済む』ということをお伝えしたいです。また病院で検査した結果、何もなければとても安心できます!

―確かにそうですね。本日はいろいろお話しいただきありがとうございました。

2021年11月、圏央所沢病院にて。

RECRUIT

  • やりたいことがそこにある。
    なりたい自分がそこにいる。

  • 5年後の自分を、10年後の自分を想像できるか?
    今やるべきことを、しっかりと、一歩づつ。

  • 稼ぐためにではなく、
    学ぶために働く。

  • 欠点に目を背けるか、
    弱点を「強み」に変えるのか。

  • 失敗しない道を選ぶのか、
    失敗から何かを学べるか。