事務だけでなく、患者さまの心のケアも大切

事務だけでなく、患者さまの心のケアも大切

今回は圏央所沢病院の医事課のご紹介です。「医療事務」と聞いて想像するのは「病院やクリニックなどの、受付や会計業務」というイメージではないでしょうか?実際のところを、医事課の責任者である事務部長の小泉さんと、内野さんにお話を伺いました。

「診療補助業務」の比率が高い!

―まず、医事課の業務について教えてください。

小泉部長:ご想像のとおり、受付やご案内、保険請求業務などを行っていますが、その請求業務に携わっている職員は15人程度なので、医事課全体の26%ほどです。約67%の職員は診療補助業務を行っています。つまり、外来クラークや入院クラーク、健康診断や人工透析に関する事務、医局秘書といった仕事です。そのほか7%の職員は、統計などの業務を中心とする診療情報管理士になります。

―「クラーク」とは?

小泉部長:簡単にご説明すると、患者さまと医師・看護師の橋渡し的な役割を担います。外来クラークは、受付や電話応対、患者さまの呼び出し、カルテや検査データの準備・入力補助などを行います。入院クラークは、入退院の手続きや、手術・検査スケジュールの管理など、病棟内の事務を行います。

―保険請求業務の方が多いのかと思っていました!

内野さん:そうですよね。私は現在、保険請求業務を担当しています。患者さまの年齢や医療保険の種類にもよりますが、患者さまが3割負担の場合、医療機関が保険者に7割分の費用を請求します。その請求金額の根拠となる情報を、国が定めたルールに従って毎月作成していて、それを「診療報酬明細書(またはレセプト)」と呼んでいます。私たちは、現場の医師から上がってくる診療の情報を、当院で使用している保険請求用のシステム経由で出力して、その内容を精査します。そのため、医療関係の知識や専門用語なども理解している必要性があります。もし間違えると、健康保険組合などの審査支払機関に請求する費用と、患者さまにお支払いいただく費用を、正しく計算できないのです。

―なるほど。覚えるべきことが多くて大変そうですね。

「機能評価係数Ⅱ」が県内トップ

―次に、事務方からみた圏央所沢病院の特徴はありますか?

小泉部長:少し専門的な話ですが、日本には「DPC標準病院群」という区分があります。大学病院や特殊な病院を除く「標準的な病院のカテゴリー」と思ってください。その病院を評価する数値のひとつに、厚生労働省の官報で告示される「機能評価係数Ⅱ」というものがあります。埼玉県にはDPC標準病院が60か所あり、当院もそのひとつなのですが、2020年10月から21年9月までの実績で、当院の「機能評価係数Ⅱ」は県内トップ、全国で見てもトップ10に入ります。各病院が果たす役割は異なるので、この数値が高ければいいという簡単な話ではないのですが、救急医療や地域医療への貢献が評価されていると言えます。

―厚生労働省の「機能評価係数Ⅱ」に関する説明を読んでみましたが、とても複雑ですね…。でも、圏央所沢病院が目指す方向性において評価されている、ということは理解できました。

小泉部長:もうひとつお伝えしたいのは、この評価は当院単体で得られるものではなく、至仁会グループの介護老人保険施設やリハビリ型施設、訪問看護や訪問介護事業との連携があっての結果です。病院の役割だけでなく、退院後のサポートなどが充実しているのも重要なポイントになります。

患者さまのために、チーム医療を支える

―最後に、医事課で大切にしていることなどを教えてください。

内野さん:はい。医事課の新人に伝えているのは「患者さんの目線で物事を見るのが大切」ということです。私たちは医療機関の職員ですが、病院の中では患者さんに一番近い存在です。疑問があれば、何でも聞いてほしいと思っています。診療や治療に関することであれば、私たちが患者さまの質問を的確に理解して、医師や看護師につなぎます。

小泉部長:今後も、医師や看護師、各専門職員たちがそれぞれの業務に集中して取り組めるよう、私たち事務方が医療に付随する業務を積極的に行っていきます。そして「目配り・気配り・心配り」に注力し、患者さまが何を求めているのかを推測して寄り添います。そのために、コミュニケーションを大切にしていきたいですね。

―いろいろお話しいただき、ありがとうございました。

2022年12月、圏央所沢病院にて。

RECRUIT

  • やりたいことがそこにある。
    なりたい自分がそこにいる。

  • 5年後の自分を、10年後の自分を想像できるか?
    今やるべきことを、しっかりと、一歩づつ。

  • 稼ぐためにではなく、
    学ぶために働く。

  • 欠点に目を背けるか、
    弱点を「強み」に変えるのか。

  • 失敗しない道を選ぶのか、
    失敗から何かを学べるか。